読書:コンサル一年目が学ぶこと

シード夫の勉強

部長面談で仕事の進め方が入社して7年間経っても成長していないと喝を入れていただきました。自身の成長を目的に読書を始めました。学んだことを忘れないようにブログに残します。今回読んだ本はコンサル一年目が学ぶこと(著:大石哲之)です。この本では組織で働くための考え方・マインドを教えてくれる本です。それでは内容に入っていきましょう。

会話技術

相手の期待を把握する

仕事をする上で、相手の期待に応え続けることが信頼関係を築く上でもっとも大切です。相手の期待に応え続けることで上司から信頼され、レベルの高い仕事がもらえたり、評価されたりします。話をする中で、自分に何が求められているのかを明確に聞き、認識合わせをしましょう。期待されていない事に時間を使っても全く評価されません。むしろ時間の無駄遣いとなるので職場のリソースとして考えるとマイナスの行為になります。

自分のキャパを超えた依頼は安請け合いしてはいけません。仕事を受けた時点でやってくれると認識され、出来ないと期待に応えられなかったということで信頼は低下し、マイナスの評価になってしまいます。そして、ただ出来ませんと回答するのは上司からの印象はあまり良くありません。なので、できるための条件をつけて返答するようにしましょう。例えば、部下を一人つけて欲しいとか、納期を伸ばして欲しいとか、専門の分野のところだけはやりますというような感じです。このように回答することで、依頼に対して取り組む姿勢を見せつつ無理な業務を受け取らないように出来ます。

仕事を受ける時に以下の内容を自分から確認しに行くことを心がけましょう。上司の期待を把握するポイントになります。
①仕事の背景と目的
②具体的なアウトプット
③クオリティ
④優先順位/緊急度
業務指示があいまいであることが多いです。これらの情報を入手することで、自分なりに考えて行動したり提案するときに進め方の方針にズレが発生せずに仕事を進めることができます。
①については、私は最近同僚に仕事を渡す(依頼する)ことが多くなってきました。管理職ではないので、具体的なアウトプットのすり合わせは別途管理職の型とやっていただきたいなぁと思いつつ、仕事の背景はしっかり伝えるようにしています。今までのトラブル事例があったからこういう風にしている。という観点が多いので、何も知らない人からしたら、何故こんなことしているのだろう?というところで話が進まなくなってしまうので、私が持っている背景に関する情報をすべて話すようにしています。
②③については、上司とざっと内容を詰めてから資料作成などをすることを心がけています。どういう方針で仕事をするかを事前に共有しておかないと工数をかけて期待外れの資料を作ってしまっていたら目も当てられませんので、コピー用紙にざっとドラフトの資料を書いてみてもらう。どういう観点で何を検討するかを話し合うということをしています。自分が理解した前提条件から仮説を立てて、仮設があっているかの認識合わせをすることで、お互いの頭の中が共有化することができます。
④については①②③とつながるところがありますが、納期をいつに設定するかという話になります。ゴールの日(時間)を明確にしていないと、頑張ったのに期限切れ(ゲームオーバー)というオチになりかねません、、、

PREPの型に当てはめる

PREPは結論から話をするときに伝わりやすくなるフレームワークです。それぞれのアルファベットは以下の頭文字になります。

  • P:Point=結論
  • R:Reason=理由付け
  • E:Example=例
  • P:Point=結論(2回目)

この話し方を日常生活から意識することで結論ファーストの思考が出来あがると思います。また、打ち合わせなので質問するときも、”XXXが理解できていません。YYYという考え方であっていますでしょうか?”と話の根本を最初にいうことで必要な情報をしっかりもらえるようになります。

Talk Straight端的に話す

結論から話すことで、自分の言いたいことが伝わりやすいだけでなく、相手が情報を得たい場合も効率的に情報共有することができます。端的な回答と質問を繰り返すことで相手が求めている情報をスムーズに伝えることが出来ます。情報を伝える中でなぜそうしたのか、なぜそう思ったのかを話し問題の原因を突き止めることが出来ます。

相手からの依頼に対し無理と断る際は、代替案や条件を付けて返すことがお勧めされています。これは、依頼した側への配慮として必要ですね。拒絶するだけだと今後仕事を依頼しにくい人と認識されてしまって、職場の雰囲気という面でよくありません。協力する姿勢、取り組もうと検討することが大事になってきます。

ストレートに言うとう意味には相手が間違ったことを言っている場合でも恐れず指摘をするという意味もあります。話をしている人が目上の人であっても話している内容に疑問がないか?内容は自分の理解と正しいかという目線で話を聞く必要があります。

数字というファクタで語る

話をする際に、”少し”とか”結構”とか主観によって事実と異なる説明をしてしまう場合があります。これはミスコミュニケーションの元になります。なので、数値を使って相手に情報を伝えることが大切になります。数値は人によってぶれません。数値を使ってスムーズなコミュニケーションを行いましょう。

感覚的に把握している問題を、実際に”数値”に落とし込み、”証拠”にすることで相手に納得してもらう

相手に理解してもらえるように話す

相手は何も知らないという前提で論理を組み立てて話をしましょう。仕事で話をする中で、現状や課題、対策案を共有する際に相手と情報量のレベルを合わせることが重要になってきます。特に仕事の担当者は、実務として背景や上位方針を知っていますが、マネージャーは私たち担当者からの情報しかありません。(マネージャーはマネージャー間で別口から情報をもらっているかもしれないですが、それを当てにして話をして伝わらなかったら何の意味もありません)全く違う分野で働く人に話をしても自分の説明は通じるか、話の結論まで持っていけるかを意識して話を組み立てましょう。仕事にどっぷり浸かっていると自分の常識が世間の常識と勘違いしてしまいます。自分の常識=みんなの新しい知識であるかもという冷静な考え方が必要になります。

話をする中で、相手の理解度を確認しながら話を進めることも大事になります。知っている内容を話されても相手からしたら時間の無駄と思われ、全く知らないことを差も当然のように話をしてしまうと相手が置いてきぼりになってしまいます。私の経験ですが、今はWebミーティングが主流になって相手の表情が見えにくいです。なので話が一区切りついたら会議に参加している人に内容が伝わっているか質問を投げかけるようにしています。なるべく細かく質問を投げかけて会話した方が、話の手戻りが少なく、誤った理解によって理解が進まないということを防げます。

会社間での打ち合わせを行う場合は相手からの資料を基準に話をした方が相手には受け入れやすくなります。また、用語についても一般的な言葉なのか、自社内での用語なのかをしておくことが大事です。打合せで伝わると思っていた用語が別の意味で受け取られてしまって、誤解したまま話をして会話が平行線になってしまうということはよくありますので気をつけましょう。

思考術

考え方を考える

仕事をやるうえで、計画性/問題解決能力はとても大切です。この本では、作業を始める前に仕事のゴールまでにどのような手順で進めるかを考えて上司と合意しておきましょうとのことでした。仕事を進めながら、課題を見つけてつぶしていくという方法もあります。しかし課題にぶつかって時間が取られている中で、日程を守ろうと邁進するのは、身体的にもメンタル的にも頑張らなければいけないので、しんどい思いをします。(経験談)私の失敗談からいうと、前任者から全体的な日程感と過去のトラブル、困ったこと、時間がかかったことを事前に教えてもらって、計画を引くときに長めに時間を設定しておくことと、早く仕事を終わらせるための作戦を事前に練っておくということが大事です。作戦も上司と共有しておくことで、後からストップがかかることがなくなります。

ロジックツリーで考える

ロジックツリーとは問題を解決するために要素分析を行い、原因を突き止めるフレームワークのことです。ロジックツリーの基本は以下です。
・論点を整理・分解する
・各論点について数値分析をする
・項目の重み付けをする
・アクションに落とし込む

例えば、お店の売り上げが低いという課題に対して、何が悪いかを抽出します。そして、抽出した小問題に対して、どうすれば解決するかを考えるという案を考えます。このときに数値で案が最も課題解決に影響が大きいかを判断して方針を決めていきます。

原因をロジックツリーのメリットは2つあります。
①課題解決の全体を見える化できる
課題は何か、課題を解決するための要点となっている小問題はなにか、小問題を解決するための案として何が効率的かを見える化することが出来ます。
②意思決定の速度アップができる
全体を見える化できていることで、効率的な案を選択しリソースを集中することで問題を最速で解決させることができます。

ロジックツリーを使いこなすためには、日々の中にロジックツリーを考える習慣を取り入れることをこの本では推奨されていました。まず、電車や町中の広告、スマートニュースなどの見出しから課題を妄想します。そして妄想した課題に対してロジックツリーを立てるというものです。私はYoutubeをよく見るのですが、Youtubeでもロジックツリーを立てることが出来ます。

例えば、YouTubeのタイトルから女子一人旅するにはどこがいいのか?という課題があると仮定してロジックツリーを立てました。自分の中に情報がないので自分が勝手に想像しているところがありますが、実際に記事(今回はYoutube)を見て、自分の思考の方向性や切り口をフィードバックすることが大事だと思って続けています。

雲雨傘理論

雲雨傘理論とは、”雲が湧いてきたので、雨が降るかもしれないから、傘を持っていこう”という文章の中で、事実と解釈とアクションを区別するときのたとえです。仕事で情報を得たときに、何が事実で、何が自分なり(他の誰かの)解釈なのか、何がアクションなのかを整理しましょう。人と話をするときも、雲雨傘を意識して話をすることで事実と解釈が混同して、誤情報を流すことを防ぐことが出来ます。

仮説思考

仮説思考とは、”予想できる範囲でシナリオを決めてから行動する”という考え方で動くということです。動き出す前に最終的な結論をイメージして、最終的な結論を確定させるための行動は何だろうと考えることで、無駄な行動をするという状況を防ぐことが出来ます。もちろん、手元の情報から最終的な結論を仮説しているので、間違っている可能性は大いにあります。しかし間違っていても無駄ではありません。初めに仮説した結論は間違っていたという情報が分かりました。なので、すぐに方向転換して新しく仮説を立てて行動をリスタートしましょう。
常に仮説思考をしているということは、自分なりの意見を常に持っているということになります。自分の意見が間違っていた場合、自分の頭の中で思考が修正されるので、自分の知識になっていきます。何も意見を持っていないと新しい情報を得ても「そうなんだ~」で終わってしまうことが多いので、知識の獲得という面でも違いが出てきます。

マインド

Valueを出す

社会人とは消費者ではなく生産者です。生産者として何か価値があることを生み出し続けなければいけません。生み出したものが価値があるかどうかは相手に貢献できているかで評価されます。自分がやりたいことではなく、相手が求めているものを考え提供することが出来る人が社会人なのです。
働かないおじさんの中には、何か仕事がうまく進まないと、「部署にXXXがないから出来ない」「部署がXXXしてくれない」と文句を言う人がいますが、この思考は消費者マインドなのです。自分に提供してもらうことを前提としているのは、学生アルバイトと一緒で、社会人(プロ)としての意識が出来ていないと言えます。

Valueについて私はこんなことを聞いたことがあります。

製品とは作り出したモノ、商品は相手に認められて商いするためのモノ。私たちは製品ではなく商品を作らなければいけない。

製造業で働いている人が言っていたことなのですが、商いするためのものは人に認められなければなりません。人に認められたものは価値があると判断されたということです。価値があるものを生産することをゴールとしているというところが、消費者マインドであると共感しました。

プロフェッショナル

会社員は勤務開始から勤務終了までの時間を提供し給与をもらいます。仮に何を生み出していなくても給与はもれなくもらえます。会社からしたら時間=お金なのです。限りある時間の中でいかに価値を生み出すことが出来るかを意識して行動する必要があります。自分はプロフェッショナルだという意識をもって、業務に取り組むことで、価値を感じる嗅覚を研ぎ澄ますことができます。また、自分はプロフェッショナルだと思い込むことで、プロフェッショナルだったらどういう行動をするか?という思考が自然と身に付き、プロフェッショナルとしての行動が洗礼されていきます。初めのうちは、自分の実力以上のことをやろうとして失敗をすることが多いと思いますが、自分の最大限の努力と失敗の振り返りがプロフェッショナルへの第一歩なのです。

スピードと質の両立

仕事をする上で”時間をかけないといいものは作れない”とよく耳にしますが、それは事実でもあり嘘でもあります。技術的な観点で見れば事実です。より高度な技術を学び習得することで不可能だったものが可能になり良いものが作れるようになります。この本は仕事の進め方についての本なので、仕事の進め方という意味では嘘になります。時間をかけて完璧なものを作ろうとせずに、まず仕事の方針が決めれるようにたたき台を作ってすり合わせる。そして、ブラッシュアップしていくというふうに進めた方が出戻りなく最終的にスピードと質を両立して仕事を進めることが出来きます。私の会社の社長は以前このように言っていました。

“私のところに相談しに来るときに何枚も資料を作ってから話をしにこなくてもよい。A4一枚に落書きのように書いた資料で十分だ”

社長もまずは状況を教えてもらって方針を決め、ブラッシュアップしながら課題を解決しようとしていると思いました。

やり遂げる力

私たち社会人は「約束したことを必ずやり遂げること」が求められています。やり遂げ続けることで信頼が増していき、次のチャンスへとつながっていきます。そしてやり遂げるための方法は何でもよいのです。ゴールがあり、ゴールまでの過程は自分たちで決める。多様化を優先される社会になって、自分の特性を理解し、できる方法を自分で考えてやり遂げることが出来ればそれでよいのです。たとえ自分一人では出来なくても人の手を借りてでもやり遂げたことに価値はあるのです。

チームワーク

仕事はチームでやることが多いです。チームの中での自分の役割を理解し、まわりからの期待と責任を感じて仕事をするべきです。一年目だから~とか部署異動してきたばかりだから~とか関係なく、与えられた役割をこなし、価値を生み出す必要があります。

チームワーク=分業です。課長は課長としての仕事をこなし、係長は係長の仕事をこなす。平社員や新人も同様にそれぞれの立場の仕事をこなす必要があります。全員がそれぞれの価値を発揮して、プロジェクトに貢献することが大事です。

人とは違う価値を提供することを意識しましょう。各個人にしかできない役割をそれぞれが担うことで初めて、チーム全体がゴールに向かって進むことが出来るのです。同じ役割を果たす人は2人も要らないのです。そして他人とは違った自分の特色をアピールしましょう。自分の得意をアピールすることで次回のチャンスでは自分の得意を生かせるプロジェクトが与えられるかもしれません。

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