こんにちは、シードです。今日、ついに育児休業を終えて、職場復帰を果たしました。生後90日の娘と、妻との3人暮らし。3ヶ月間、毎日を娘の成長とともに過ごす中で、仕事から離れていることを忘れるくらい、充実した日々でした。しかし、その一方で、久しぶりの会社生活への不安も感じていました。昨夜は、まるで遠足前の子供のように、ワクワクと不安が入り混じって、なかなか寝付けませんでした。
朝8時、少し緊張しながらも時間通りに出社。久しぶりに会う先輩たちと交わす「おはようございます」の挨拶が、新鮮に感じられます。育休中のあれこれや、娘の最近の様子について話していると、自然と笑顔になりました。人と直接顔を合わせて話すことの楽しさを、改めて感じた瞬間です。
育休復帰初日の洗礼:予想外の役割変更
和やかな雑談もつかの間、上司が出社。PCのセットアップを済ませた後、さっそく面談が始まりました。私が育休中に社内で起こったこと、今後の仕事の進め方、そして育児と仕事の両立について、じっくりと話し合いました。
そこで告げられたのは、私のこれまでの担当とは全く異なる、「役割変更」という驚きの事実でした。
これまでは新製品の設計・開発に携わっていましたが、今後は別の製品の「号口維持」という役割を担うことになったのです。正直、最初は戸惑いました。なぜ、これまで培ってきた経験を活かせる仕事ではなく、未知の領域に足を踏み入れることになったのか。上司の説明を聞いて、納得しました。
私が担当していた製品は、すでに設計が大詰めを迎えており、今から私が戻っても、キャッチアップしている間に設計が完了してしまう可能性が高いとのこと。また、現時点では次の新規設計の計画もないため、一旦は号口維持の仕事に専念するのが最善だろう、という判断でした。
この説明を聞いて、私は納得しました。新しい仕事は、新たな知識やスキルを習得する絶好の機会です。それに、これまでの経験とは違う視点から、物事を捉えられるようになるかもしれません。
「号口維持」という新しいミッション:期待値の再定義
私の新しいミッションである「号口維持」には、上司から2つの期待値が与えられました。
- 「安心して号口維持をしてくれること」
- 「部下を上手くコントロールして仕事を回すこと」
これらの期待値は、一見するとシンプルですが、深く掘り下げると、様々な要素が絡み合っていることに気づきます。「安心して任せる」とは、具体的に何をすればそう感じてもらえるのか。「部下をうまくコントロールする」とは、どのようなコミュニケーションが必要なのか。
これらの漠然とした期待に応えるためには、もっと具体的な目標に落とし込む必要があります。例えば、「安心して号口維持をしてくれること」は、以下のように細分化できるでしょう。
- 品質管理の徹底: 製品の品質を維持するために、図面登録といった標準的な作業であっても定期的な見直しや改善活動を計画・実行する。
- トラブル発生時の迅速な対応: 品質問題などのトラブルが発生した場合に、原因究明と対策を迅速に行い、被害を最小限に抑える。
- 関連部署との円滑な連携: 設計のシステム部門や得意先など、関係者と密に連携し、情報を共有する。
また、「部下を上手くコントロールして仕事を回すこと」は、以下のように分解できます。
- メンバーの能力を最大限に引き出す: 各メンバーのスキルや得意分野を把握し、適材適所で仕事を割り振る。
- 目標設定と進捗管理: チームの目標を明確にし、メンバーと共有する。定期的に進捗を確認し、必要に応じてサポートする。
- モチベーションの維持: チームメンバーのモチベーションを高めるための声がけや、フィードバックを積極的に行う。
不安と期待:育児と仕事の両立という新たな挑戦
役割変更、そして新たな期待値。育休復帰初日から、覚えなければならないことが山のようにあります。頭がパンクしそうですが、前任者のようにスムーズに仕事を回せるのか、不安でいっぱいです。
しかし、そんな私の不安を吹き飛ばしてくれる存在がいます。それは、里帰りしている妻が定期的に送ってくれる、娘の動画や写真です。
ぷくぷくとしたほっぺた、小さな手、そして無邪気な笑顔。画面越しに映る娘の姿を見るたびに、胸が温かくなり、「よし、頑張ろう!」という気持ちが湧いてきます。育児というかけがえのない経験は、私をひとりの社会人としても成長させてくれたように感じます。仕事と育児の両立という新しい挑戦が、これからの人生をさらに豊かにしてくれると信じています。
知っておきたい!育児休業から職場復帰までのタイムスケジュールとポイント
ここからは、私の経験を踏まえつつ、これから育休を取得する方や、復帰を控えている方に向けて、具体的なアドバイスをお伝えしたいと思います。
1. 育休取得前
育休取得を決めたら、まずは会社の上司に相談しましょう。育休中の連絡方法や、復帰後のキャリアプランについて、事前に話し合っておくことで、スムーズな復帰に繋がります。また、育児休業給付金の手続きなども、人事に早めに準備しておくと安心です。
2. 育休中
育休中は、心身のリフレッシュに加えて、仕事から完全に離れる時間を設けることが大切です。しかし、会社の情報が全く入らないのも不安ですよね。私の場合、月に1回程度、同僚とオンラインで近況を報告し合っていました。これにより、会社との繋がりを保ちつつ、育児に集中することができました。
3. 育休復帰前
復帰1ヶ月前くらいからは、少しずつ仕事モードに切り替えていく準備を始めましょう。会社のウェブサイトやニュースリリースをチェックして、業界の動向や会社の最新情報を把握するのも良いでしょう。
4. 育休復帰後
復帰直後は、仕事のペースを掴むまでに時間がかかります。焦らず、少しずつ慣らしていくことが大切です。また、育児と仕事の両立は、一人では難しいものです。家族や職場の協力を得ながら、自分にとって無理のない働き方を見つけていきましょう。
育休から復帰したパパたちのリアルな声
私と同じように、育休から職場復帰したパパたちは、どんな経験をしているのでしょうか?いくつか事例を紹介します。
Aさん(30代・IT企業勤務) 「育休中は、家事や育児に専念できたので、妻との絆が深まりました。復帰後は、仕事と育児の両立に苦労していますが、以前よりも効率的に仕事を進められるようになりました。限られた時間で成果を出すために、タスクの優先順位付けや、集中して作業する習慣が身についたんです。」
Bさん(40代・製造業勤務) 「育休復帰後、最初は残業が当たり前の生活に戻ってしまい、心身ともに疲弊しました。そこで、上司に相談し、フレックスタイム制度を活用することにしました。朝早く出社して、夕方には退社することで、育児の時間を確保できるようになりました。会社と柔軟な働き方を相談することの大切さを学びました。」
Cさん(20代・サービス業勤務) 「育休中、娘の成長を間近で見守ることができ、人生観が変わりました。復帰後、仕事へのモチベーションがさらに高まり、以前よりも責任感を持って仕事に取り組めるようになりました。育児経験が、仕事にも良い影響を与えていると感じています。」
これらの声からわかるように、育児休業は、キャリアのブランクではなく、「キャリアのプラス」になり得るということがわかります。
パパの育休取得は、もはや当たり前?データで見る男性育休の現状
厚生労働省のデータによると、2021年度の男性の育児休業取得率は13.97%と、過去最高を更新しました。まだ女性の育休取得率(85.1%)に比べると低いですが、年々増加傾向にあります。私の体感としては、2024年度から急激に男性育休が推奨され始め、社外の友人を含めると平均で3、4か月は育休を取っていると思います。
これは、政府の「育児・介護休業法」の改正や、企業の取り組みによって、男性が育休を取得しやすい環境が整ってきたことが要因として挙げられます。
特に2022年10月からは、「産後パパ育休(出生時育児休業)」という新しい制度が始まり、子どもの出生後8週間以内に、4週間まで2回に分けて育休を取得できるようになりました。この制度により、夫婦で協力して育児を分担する、新しいライフスタイルが広がっていくことが期待されています。
育休復帰後のスムーズな仕事の進め方:3つのポイント
最後に、育休復帰後に効率的に仕事を進めるための具体的なアドバイスを3つご紹介します。
1. タスクの優先順位を明確にする 育児と仕事の両立は、時間との戦いです。限られた時間の中で最大の成果を出すために、タスクの優先順位をつけましょう。重要度と緊急度を基準に、今日中にやるべきこと、明日以降に回せること、誰かに任せられることを整理することで、効率的に仕事を進められます。
2. 積極的にコミュニケーションをとる 育休中に社内で起こったことや、自分の担当業務について、積極的に情報収集を行いましょう。上司や同僚に相談したり、質問したりすることで、スムーズに仕事に復帰できます。また、自分の育児状況を職場の人に伝えておくことで、理解を得やすくなります。
3. 周囲のサポートを最大限に活用する 育児と仕事の両立は、自分一人で抱え込む必要はありません。家族や職場、そして地域のサポートを最大限に活用しましょう。妻と家事や育児を分担したり、会社の時短勤務制度やフレックスタイム制度を利用したり、保育園の一時預かりサービスを利用したりすることも有効です。特に育児のために会社は従業員からの残業をゼロにしてほしいなどの要望には対応しなければいけないので、積極的にお願いしましょう。
新しい自分との出会い
育休から職場復帰。それは、単に仕事に戻るだけでなく、新しい自分と出会う旅でもあります。育児を通じて得た新しい視点やスキル、そして何よりも、家族への深い愛情。これらは、仕事においても、きっと大きな力になるはずです。
慣れない仕事、予期せぬ役割変更、そして育児との両立。不安は尽きませんが、私はこの新しい挑戦を楽しんでみたいと思っています。娘の成長を励みに、一歩一歩、前に進んでいきたいと思います。
最後に、もしこの記事を読んでいるあなたが、育休取得を考えているパパや、育休から復帰したばかりのパパでしたら、ぜひあなたの経験や悩みをコメントで教えてください。みんなで育児と仕事の両立について語り合い、支え合えたら嬉しいです。

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